オバマ米大統領、国際社会に金融危機対策の「加速」を呼びかける

【4月1日 AFP】（一部更新）ロンドン（London）で2日に開かれる20か国・地域（G20）首脳会合（金融サミット）を前に、バラク・オバマ（Barack Obama）米大統領はロンドンで1日、サミット開催国の英国のゴードン・ブラウン（Gordon Brown）首相と会談後、共同記者会見で世界的な金融危機の対応策で合意を急ぐ各国に対し、「よりいっそうの加速」を呼びかけた。

　オバマ大統領は、米国は国内に問題を抱えているため、「もし、新たな経済成長があるとすれば、米国だけが動力ということにはならない」と語り、各国が米国だけに世界的な経済成長のけん引約を押しつけることはできないと述べた。

「世界がよりいっそうの加速をする必要がある。各国首脳との会談から、わたしは、その重要性が認識されていると思う」（オバマ大統領）

　オバマ氏は、国内に抱える問題の1つとして、米国の現在の経常赤字があると述べた。

■「相違点ではなく共通点で協調を」

　また、オバマ大統領は、「われわれには、それぞれの相違点ではなく共通点に焦点を絞り、行動を調和させる責任がある」と述べた。

　オバマ氏は、「わたしは、考えを提示するため、そして講義するためでなく話を聞くためにロンドンに来た」と強調し、「G20参加国は、それぞれの国が独自のアプローチで適切に取り組んでおり、すべての点について合意することはないだろう」と指摘した。

　この会見に先立ち、ニコラ・サルコジ（Nicolas Sarkozy）仏大統領は、規制改革で合意に達することができなければ会合を途中退席する可能性もあると警告していた。

　オバマ氏は、「われわれは、国境のない危機に立ち向かい、指導力を発揮する機会を見過ごしてはならない」と語り、米国と英国が「経済成長と需要を刺激するためにあらゆる措置」を行う考えがあると約束し、各国に「切迫感を持って行動する」ことが必要と語った。(c)AFP/Katherine Haddon

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